お客さんから 名前を呼んではいけないブランドのリムで組まれた
前後輪をお預かりしました。

まずは後輪から。

あかん 配慮さんでは配慮しきれん。
努力は認めてほしいです。
後輪は ローギヤより内側に チェーン落ちが落ちたので
スポークを交換してほしいとのことです。
このブランドの問屋さんに訊けば いいんじゃないっすかね(すっとぼけ)。
といっても 今回のホイールは
Tniのエボライトハブで組まれていることと
リヤハブ胴に店名のステッカーが
恥ずかしげもなく貼ってあったので
このブランドのリムを ショップで組んだものだと思われます。
結果を先に書くと、お客さんに
これ自分で組んだホイールなのかと 訊こうと思った程度には
テキトーな出来でした。
そのショップと お客さんの住所の
都道府県は書きませんが、本州ではありません。
そして奇遇にも、大阪府内というか大阪市内にも
チェーン店ではないですが 同名のショップがあります。
たとえば中華料理屋でいうと「北京」みたいな
ありふれた名前ですが、
その前の、当店でいうと「自転車工房」に相当する
「中華菜館」とか「中国酒家」みたいな屋号の前半部分は
さすがに違っていました。
さらに奇遇ですが、技術がクソなのも同じです。

チェーン落ちで フリー側のスポークに傷が入ったり変形したりしています。
24Hのホイールなので フリー側のスポークは6本ですが、
上の画像中央付近の 明らかに曲がっているスポークが
落ちたチェーンの初撃によるもので、

↑これが2撃目と3撃目、

↑チェーンがジャムった際に 踏み込んでしまったようで
4撃目付近では ハブフランジにも傷が付いています。

5本目と6本目のスポークは 擦った跡がありますが
交換は不要に見えます。


フリー側は まあまあ張ってありましたが、
反フリー側は左右同径同本組みなりに うにゃうにゃです。
リムは オフセットリムではありません。
スポークの変形による横振れが無いわけではないですが
ゴバッと大きく振れている位相はありません。


暫定センターですが、リムが異常に反フリー側にずれていました。
これ、フレームに取り付けたら シートステーなどとの間隔で
ずれていると 目視で分かるレベルなのですが。
これは右側で採った寸法を 左側で当てていますが、
左右とも ほぼ同じ位相であるところ

左側で当てる位相を いろいろ変えてみましたが
結果は ほぼ同じです。
このセンターずれを埋めるような横振れはなく、
どこで当てようと だいたい こんな感じです。
これ、かなり ややこしい状態になっていまして、
ここから反フリー側のゆるめ傾向だけでセンター出しをした場合
反フリー側のテンションはホイールとして成立する下限を割ります。
フリー側は まだ いくらか張れますが、
フリー側の増し締め傾向オンリーで
このセンターずれを埋められるほどではありません。
つまり、フリー側の締めと 反フリー側のゆるめを
ほどよく混ぜないといけないということです。

調べごとのために チェーンのダメージが無いと思われる
5本目と6本目のスポークのニップルをゆるめ切ったところ、
1ヵ所で うっかり ニップルをリム内に落としてしまいました。

一度ニップルをバルブ穴から取り出し、
ゾンダやレーシング3と同じ方法で
磁石で リム穴に呼びました。

お預かりした時点では
スタンズのリムテープが貼ってあり、
リム穴の凹みに 固まったシーラントが溜まっていました。
これを剥がさずに作業をしたかったので
ニップルの復帰に ややこしい方法を採ったのですが
リムテープは メーカー不問で新品に交換(当店もスタンズですが)、
イメジのシーラントを入れて タイヤの再取り付けも
お願いされていることに 後から気づいたので
無駄な工程でした。

↑時系列が飛びますが 作業後に交換したリムテープです。
あと、ハブに異常があれば ベアリングなども交換希望でしたが
とくに異常はありませんでした。

↑これは リム内にニップルを落としてしまった時点ですが、
チューブレスバルブが ナットで締めこめるギリギリの長さになっていて
本体にねじ山を切っていない中継ぎ式の延長バルブで
長さを延長してあります。
これの何が困るのかというと、出先でパンクしたときに
中継ぎバルブが外せないと チューブレスバルブも外せないということです。

ニップルの回収のために外しました。
リムテープを交換希望だったので
どのみち外したわけですが。

これまた時系列が飛ぶというか これは前輪の画像ですが、
中継ぎ式延長バルブは そこそこしっかり締めているので
手では ゆるみません。工具の携帯をお願いします。

5本目と6本目のスポークのニップルをゆるめ切りました。
ニップルがリム内に落ちないように テープで留めています。

変形がありません。
よって この2本は使い回します。
当店での こういう場合の判断基準は、
「もし私物だったら交換するかどうか」です。
これが「とりあえず 金もらえるところは もらっとけ」という感じで、
でも 建前上は「安全に配慮して・・・」と全交換を強いる
クソショップの多いこと多いこと。
一般に抱かれている ショップへの不信感というのは
それが大きな原因ではないでしょうか。
あっ、全交換が お客さんの希望なら
今回の件でも全交換していますよ。
私に判断を委ねられているなら
今回の場合は「交換しない」になったというだけのことです。

↑変形していたスポーク4本です。

画像上から 1~4撃目です。

巻いた包帯を解くように外せるシールテープのようなものが
スポークのねじ山に巻いてありましたが
これ、ほとんど意味はありません。
ちょっと ニップルを工具でゆるめたら
以後は 指で回せたので ねじ留め剤としての仕事は
ほぼ していません。
ニップルの歯周ポケットに砂が詰まるのを防ぐ効果は
あるかもしれない程度です。

交換 あるいは一旦外した
スポーク6本に 目印のテープを貼りました。
まずはテープを貼っているスポークのニップルしか触らずに
振れを追い込めるところまで やってみます。

白いテープをリムサイドに貼っていますが、
これは目立つ縦振れがあった箇所です。
ホイールを回転させると ビクンと脈打つような
簡単に目視で分かるレベルの縦振れ(外周側への振れ)がありました。
テープを貼ったスポーク直下の位相は
「まだ締め足りない」ので リムが外周側に縦振れしていますが
それと関係ない位相で それ以上の縦振れがあるということです。


テープを貼ったスポーク6ヵ所だけの調整で
横振れを ざっと取りました。
元の暫定センター以上に ずれているのは
締め足りないからです。
事実、この時点では フリー側のスポークと反スポークで
テンションが明確に違います。
ここからスポークのテンションを 反スポークと同じくらいまで上げて
横振れだけを追い込んだ状態にすると、


だいたい作業前の暫定センターと
同じくらいの ずれの量になりました。
これはチェーン落ちをスプロケットの内側に落とした
1秒前の状態に相当します
(それよりは 横振れだけは少ないはずですが)。
元のホイールが まともであれば
ここからは微細な調整だけで済むはずですが、
センターが思いっきり反フリー側にずれており
目立つ縦振れもあるので
これはスポークの交換とか振れ取りではなく
ホイール組みに相当します。
私に言わせれば、前輪も含めて 今回の件で直すまで
この前後輪が 過去に ホイールであった瞬間は存在しません。
パーツをなんとなく くっつけただけの
ホイール状の まがいものです。
この精度だと一般車(ママチャリ)のホイール組みの
JIS検定にすら通りません。
ホイール組みについて この程度の解像度の作業だということは、
フレームへのコンポの組み付けとか
ディスクブレーキのエア抜きをどこまで徹底するかといった解像度も
非常に低いんだろうなあと考えてしまいます。


フリー側の増し締め:反フリー側のゆるめを
7:3くらい(さすがに5:5は反フリー側をゆるめ過ぎ)にして
縦横振れを追い込み、だいたいセンターが出たかなと思って
センターゲージを当てたのが 上の画像です。
チューブレスで使っているということを勘案して
あえて 反フリー側にリムをずらすというのであれば
上の画像の量くらいなら一理あるかもしれませんが
元の状態は 明らかに異常でした。
ここからのセンター出しを フリー側の増し締めでやるのは
非常に厳しかったので


反フリー側のゆるめでセンター出しをしました。
フリー側がキンキンに張っているわりには
反フリー側がちょっとヌルい・・・のは
左右同径同本組みの ふつーのホイールなので仕方がありません。
元の組み立て精度についてはふつー未満で
お金もらえるのが信じられないレベルでしたが
(それなのに ハブ胴にショップステッカーを堂々と貼れる神経が笑える)
それについては直しました。
まともなホイールのスポーク4本の交換だけなら
この後輪にかけた1/3くらいの時間で済んでいます。

チューブレスタイヤはシュワルベですが、
経年使用したチューブレスタイヤ全般の傾向として
加圧によるタイヤの持ち上がりが悪くなりますが
後輪は 当店のコンプレッサーでは どうしても上がらなかったので
CO2ボンベで上げました。
バルブの表面が薄く凍っています。

すぐに融けましたが。

直りました。
前後輪をお預かりしました。

まずは後輪から。

あかん 配慮さんでは配慮しきれん。
努力は認めてほしいです。
後輪は ローギヤより内側に チェーン落ちが落ちたので
スポークを交換してほしいとのことです。
このブランドの問屋さんに訊けば いいんじゃないっすかね(すっとぼけ)。
といっても 今回のホイールは
Tniのエボライトハブで組まれていることと
リヤハブ胴に店名のステッカーが
恥ずかしげもなく貼ってあったので
このブランドのリムを ショップで組んだものだと思われます。
結果を先に書くと、お客さんに
これ自分で組んだホイールなのかと 訊こうと思った程度には
テキトーな出来でした。
そのショップと お客さんの住所の
都道府県は書きませんが、本州ではありません。
そして奇遇にも、大阪府内というか大阪市内にも
チェーン店ではないですが 同名のショップがあります。
たとえば中華料理屋でいうと「北京」みたいな
ありふれた名前ですが、
その前の、当店でいうと「自転車工房」に相当する
「中華菜館」とか「中国酒家」みたいな屋号の前半部分は
さすがに違っていました。
さらに奇遇ですが、技術がクソなのも同じです。

チェーン落ちで フリー側のスポークに傷が入ったり変形したりしています。
24Hのホイールなので フリー側のスポークは6本ですが、
上の画像中央付近の 明らかに曲がっているスポークが
落ちたチェーンの初撃によるもので、

↑これが2撃目と3撃目、

↑チェーンがジャムった際に 踏み込んでしまったようで
4撃目付近では ハブフランジにも傷が付いています。

5本目と6本目のスポークは 擦った跡がありますが
交換は不要に見えます。


フリー側は まあまあ張ってありましたが、
反フリー側は左右同径同本組みなりに うにゃうにゃです。
リムは オフセットリムではありません。
スポークの変形による横振れが無いわけではないですが
ゴバッと大きく振れている位相はありません。


暫定センターですが、リムが異常に反フリー側にずれていました。
これ、フレームに取り付けたら シートステーなどとの間隔で
ずれていると 目視で分かるレベルなのですが。
これは右側で採った寸法を 左側で当てていますが、
左右とも ほぼ同じ位相であるところ

左側で当てる位相を いろいろ変えてみましたが
結果は ほぼ同じです。
このセンターずれを埋めるような横振れはなく、
どこで当てようと だいたい こんな感じです。
これ、かなり ややこしい状態になっていまして、
ここから反フリー側のゆるめ傾向だけでセンター出しをした場合
反フリー側のテンションはホイールとして成立する下限を割ります。
フリー側は まだ いくらか張れますが、
フリー側の増し締め傾向オンリーで
このセンターずれを埋められるほどではありません。
つまり、フリー側の締めと 反フリー側のゆるめを
ほどよく混ぜないといけないということです。

調べごとのために チェーンのダメージが無いと思われる
5本目と6本目のスポークのニップルをゆるめ切ったところ、
1ヵ所で うっかり ニップルをリム内に落としてしまいました。

一度ニップルをバルブ穴から取り出し、
ゾンダやレーシング3と同じ方法で
磁石で リム穴に呼びました。

お預かりした時点では
スタンズのリムテープが貼ってあり、
リム穴の凹みに 固まったシーラントが溜まっていました。
これを剥がさずに作業をしたかったので
ニップルの復帰に ややこしい方法を採ったのですが
リムテープは メーカー不問で新品に交換(当店もスタンズですが)、
イメジのシーラントを入れて タイヤの再取り付けも
お願いされていることに 後から気づいたので
無駄な工程でした。

↑時系列が飛びますが 作業後に交換したリムテープです。
あと、ハブに異常があれば ベアリングなども交換希望でしたが
とくに異常はありませんでした。

↑これは リム内にニップルを落としてしまった時点ですが、
チューブレスバルブが ナットで締めこめるギリギリの長さになっていて
本体にねじ山を切っていない中継ぎ式の延長バルブで
長さを延長してあります。
これの何が困るのかというと、出先でパンクしたときに
中継ぎバルブが外せないと チューブレスバルブも外せないということです。

ニップルの回収のために外しました。
リムテープを交換希望だったので
どのみち外したわけですが。

これまた時系列が飛ぶというか これは前輪の画像ですが、
中継ぎ式延長バルブは そこそこしっかり締めているので
手では ゆるみません。工具の携帯をお願いします。

5本目と6本目のスポークのニップルをゆるめ切りました。
ニップルがリム内に落ちないように テープで留めています。

変形がありません。
よって この2本は使い回します。
当店での こういう場合の判断基準は、
「もし私物だったら交換するかどうか」です。
これが「とりあえず 金もらえるところは もらっとけ」という感じで、
でも 建前上は「安全に配慮して・・・」と全交換を強いる
クソショップの多いこと多いこと。
一般に抱かれている ショップへの不信感というのは
それが大きな原因ではないでしょうか。
あっ、全交換が お客さんの希望なら
今回の件でも全交換していますよ。
私に判断を委ねられているなら
今回の場合は「交換しない」になったというだけのことです。

↑変形していたスポーク4本です。

画像上から 1~4撃目です。

巻いた包帯を解くように外せるシールテープのようなものが
スポークのねじ山に巻いてありましたが
これ、ほとんど意味はありません。
ちょっと ニップルを工具でゆるめたら
以後は 指で回せたので ねじ留め剤としての仕事は
ほぼ していません。
ニップルの歯周ポケットに砂が詰まるのを防ぐ効果は
あるかもしれない程度です。

交換 あるいは一旦外した
スポーク6本に 目印のテープを貼りました。
まずはテープを貼っているスポークのニップルしか触らずに
振れを追い込めるところまで やってみます。

白いテープをリムサイドに貼っていますが、
これは目立つ縦振れがあった箇所です。
ホイールを回転させると ビクンと脈打つような
簡単に目視で分かるレベルの縦振れ(外周側への振れ)がありました。
テープを貼ったスポーク直下の位相は
「まだ締め足りない」ので リムが外周側に縦振れしていますが
それと関係ない位相で それ以上の縦振れがあるということです。


テープを貼ったスポーク6ヵ所だけの調整で
横振れを ざっと取りました。
元の暫定センター以上に ずれているのは
締め足りないからです。
事実、この時点では フリー側のスポークと反スポークで
テンションが明確に違います。
ここからスポークのテンションを 反スポークと同じくらいまで上げて
横振れだけを追い込んだ状態にすると、


だいたい作業前の暫定センターと
同じくらいの ずれの量になりました。
これはチェーン落ちをスプロケットの内側に落とした
1秒前の状態に相当します
(それよりは 横振れだけは少ないはずですが)。
元のホイールが まともであれば
ここからは微細な調整だけで済むはずですが、
センターが思いっきり反フリー側にずれており
目立つ縦振れもあるので
これはスポークの交換とか振れ取りではなく
ホイール組みに相当します。
私に言わせれば、前輪も含めて 今回の件で直すまで
この前後輪が 過去に ホイールであった瞬間は存在しません。
パーツをなんとなく くっつけただけの
ホイール状の まがいものです。
この精度だと一般車(ママチャリ)のホイール組みの
JIS検定にすら通りません。
ホイール組みについて この程度の解像度の作業だということは、
フレームへのコンポの組み付けとか
ディスクブレーキのエア抜きをどこまで徹底するかといった解像度も
非常に低いんだろうなあと考えてしまいます。


フリー側の増し締め:反フリー側のゆるめを
7:3くらい(さすがに5:5は反フリー側をゆるめ過ぎ)にして
縦横振れを追い込み、だいたいセンターが出たかなと思って
センターゲージを当てたのが 上の画像です。
チューブレスで使っているということを勘案して
あえて 反フリー側にリムをずらすというのであれば
上の画像の量くらいなら一理あるかもしれませんが
元の状態は 明らかに異常でした。
ここからのセンター出しを フリー側の増し締めでやるのは
非常に厳しかったので


反フリー側のゆるめでセンター出しをしました。
フリー側がキンキンに張っているわりには
反フリー側がちょっとヌルい・・・のは
左右同径同本組みの ふつーのホイールなので仕方がありません。
元の組み立て精度についてはふつー未満で
お金もらえるのが信じられないレベルでしたが
(それなのに ハブ胴にショップステッカーを堂々と貼れる神経が笑える)
それについては直しました。
まともなホイールのスポーク4本の交換だけなら
この後輪にかけた1/3くらいの時間で済んでいます。

チューブレスタイヤはシュワルベですが、
経年使用したチューブレスタイヤ全般の傾向として
加圧によるタイヤの持ち上がりが悪くなりますが
後輪は 当店のコンプレッサーでは どうしても上がらなかったので
CO2ボンベで上げました。
バルブの表面が薄く凍っています。

すぐに融けましたが。

直りました。
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